テレビアニメ版最終話で名古屋へ飛ばされた浜崎順平は35歳になり、故郷、貝塚に戻るために動画投稿学を研究していたが、先の見えない現実に焦燥していた。その頃、順平の同居人にして「自らの手で動画を作りたい」と夢見る少年、高木は、後援者を得て念願の動画製作に着手する。しかしその裏には、謎の集団ストーカーの陰謀が隠されていた。
あるとき、街の祭りに来ていた順平は1人の女性、あず希に出会う。自分が触れた相手の心や記憶を覗き込むができるという不思議な力を持つあず希はAv女優と呼ばれる被差別民族で、自分たちのことは女syamuと呼んでいた。そのことをきっかけに、順平は次第に名古屋で起ころうとしている壮大な計画へ巻き込まれてゆく。それは同時に、貝塚に破滅をもたらす危機をも意味していた。
一方、徳島で21歳に成長した黒騎士は、順平を探す旅に出る。しかし、順平との4年間に及ぶ旅の記憶を失くしていた黒騎士は、希望が予想だにしない悲劇を引き起こす場合もあるということも、忘れていた。「syamuさんに会いたい」という、その純粋な想いの果てに悲劇が待っているとは知らずに。
引き裂かれた二人、UUUMを求める者、二つの世界を繋ごうとする者、テレビ出演を果たそうとする弁護士、再び復活した動画投稿者。さまざまな人間の思惑と欲望を孕み、物語の幕は再び上がる